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2019.12.19

投資金額ランキングから見る有力なベンチャーキャピタル(VC)10選

近年、国内スタートアップ企業に対する投資額は増加傾向にあり、その資金調達手法もさまざまです。手法としては銀行からの資金借入れやクラウドファウンディングによる資金調達等が当てはまりますが、今回は数ある手法の中でもベンチャーキャピタルからの出資について解説します。

どんなベンチャーキャピタルのランキング、今ベンチャーキャピタルで話題の分野と投資基準についてみていきましょう。

 

ベンチャーキャピタルの基礎知識

まずは、そもそものベンチャーキャピタルの意味と具体的なビジネスモデルについて解説していきます。

 

ベンチャーキャピタルとは?

ベンチャーキャピタルは、大きなリターンを狙った投資を行う投資会社のことです。創業間もない、もしくは創業前の企業に対して資金提供、経営アドバイス等を行い、その投資(資金提供)をEXITにより利益を出すビジネスを行う組織のことを指します。ベンチャーキャピタルには独立系、金融機関系、政府系、CVC(事業会社系)、大学系などさまざまな企業・団体があり、未来の大企業になり得る企業を探し出資を行っています。

 

ベンチャーキャピタルのビジネスモデル

先ほどの解説をもう少しわかりやすくご説明します。将来有望な上場していない企業を見つけてきて出資をするかどうかを判断します。出資が決定したら、出資先の時価総額を上げるために、経営に関わるアドバイスを行います。実際に出資先に常駐して経営支援を行うケースもあれば、社外からコンサルティングという形で支援を行うケースもあります。最終的にIPOまたはM&AでEXITをすることになった場合、ベンチャーキャピタルは出資金額を回収するために持っている株式を売却します。この時に当時の出資金額と売却金額の差額がベンチャーキャピタルの収益となります。これがベンチャーキャピタルのビジネスモデルの一連の流れです。

 

2017年の上半期投資金額ランキング

2017年上半期の投資金額ランキングをもとに大きく投資をおこなっているベンチャーキャピタルについて紹介します。

 

1位:産業革新投資機構(旧産業革新機構)

産業革新機構は、2018年9月に組織改変が行われ名称を「産業革新投資機構」に変更しています。いわゆる官民ファンドの代表的な機関の1つで日本では最大のベンチャーキャピタルとなります。官民ファンドとは「官」が政府で「民」は民間のことを指します。累計の総投資決定件数は142件、総投資金額は1兆円を超える規模となっています。また、産業革新投資機構は産業競争力強化法という法に基づいて運営されており、活動期間が2025年の3月までと決まっていますので、それまでに現在出資をしている資金を回収することを表明しています。

 

2位:ジャフコ

ジャフコは1973年に日本で4番目のベンチャーキャピタルとして設立されました。日本、米国シリコンバレー、アジアの3つの地域に対して重点的に出資を行っているベンチャーキャピタルで、これまで約4,000社の支援に携わり、そのうち約1,000社が上場を果たしています。現在では25ファンドの運用を行っており、総出資金額は約4,000億円に達しています。2017年7月まで国内最大手証券会社である野村證券を有する野村ホールディンングスの子会社となっていました。

 

3位:SBIインベストメント

SBIインベストメントはSBIグループの投資業務を行う中核企業として位置づけられています。SBIインベストメントは元々ソフトバンク系列の投資会社でしたが、現在は同グループから離脱し独立系として活動をしています。現在に至るまで国内外で804社の投資実績を持ち、上場やM&Aで売却した事例は145社と豊富な実績を持っています。主に次世代IT、ヘルスケアやアジア関連に注力して投資を行っています。

 

4位:JAFCO INVESTMENT

JAFCO INVESTMETは別名ジャフコアジアと呼ばれる、第2位でご紹介したジャフコの100%子会社です。本社はシンガポールにあり、主に中国、台湾、シンガポール、インド、韓国などのアジア太平洋地域に対して投資活動を行なっています。シンガポール以外の拠点は台湾のみとなっており、過去に韓国にも拠点を持っていましたが2001年に韓国現地法人の株式を全て売却しています。

 

5位:ニッセイ・キャピタル

ニッセイ・キャピタルは、日本生命保険相互会社の100%子会社です。1991年の設立以来1500社への出資を行い、設立から現在に至るまで257社の新規上場を実現しています。ニッセイ・キャピタルの強みは日本生命グループのネットワークを最大限に活用できることです。現在は7つのファンドの運用を行っており、それぞれ100億円規模の出資を行っています。出資方針は幅広いセクターへの分散出資で、大学発ベンチャー企業への出資も活発に行っています。

 

6位:SMBCベンチャーキャピタル

SMBCベンチャーキャピタルは、三井住友銀行グループ系列のベンチャーキャピタルです。設立は1992年3月で、元々はさくらキャピタル株式会社という名称でした。大手証券会社の大和証券とも業務提携をしていた時期もありましたが、現在はSMBCからの出資のみで運営をしています。2010年度以降から約500件を超える出資を行っており、総出資金額は300億円を超えます。支援企業のうち403社の新規上場を実現しています。三井住友銀行のネットワークを活用できることが強みとなっています。

 

7位:アフラック・コーポーレート・ベンチャーズ

アフラック・コーポレート・ベンチャーズはアフラックインコーポレーテッド(アフラックのアメリカ本社)の100%子会社でベンチャーキャピタルの持ち株会社です。現在は2019年2月に新設されアフラック・イノベーション・パートナーズがベンチャーキャピタルとして出資を行なっています。アフラック・コーポレート・ベンチャーズの運営資金2億5,000万米ドル(日本円で約300億円)を活用し出資を行なっています。出資先の上場支援はもちろんのこと、アフラックの本来の業務である保険業務の他の可能性を追求していくという方針で出資を行なっています。

 

8位:復星国際有限公司

復星国際有限公司は、フォースン・グループとも呼ばれる、中国の上海に本社を置く投資会社です。1992年に創業し現在では傘下に上場企業を21社も連ねています。創業者の郭広昌氏は中国のウォーレン・バフェットと言われており、その投資手腕は中国の経済成長を支えたとも言われています。日本法人は青山に置かれ、高齢者サービス、食品、旅行、製造業関連に注力して買収・合併を目的として出資を行なっています。直近では長崎県のハウステンボスへの出資が話題となりました。

 

9位:グロービス・キャピタル・パートナーズ

グロービス・キャピタル・パートナーズはグロービス経営大学院でも有名なグロービスグループの中核企業です。1996年の設立当時は5億円規模のファンドでしたが、現在ではグロービス単独で400億円のファンド運用をするようにまで成長し、日本を代表するベンチャーキャピタルの1つになっています。日本の旧態依然とした現状を打破するようなサービス・企業に対しての投資を活発に行なっており、多数の新規上場実績も持っています。

 

10位:大和PIパートナーズ

大和PIパートナーズは国内大手証券会社の大和証券の100%子会社です。ベンチャー企業への出資はもちろんのこと、金銭債権投資として不良債権処理や事業再生、M&A等向けのローン事業も展開しています。直近はアジアへの投資も活発に行なっており、2017年6月よりミャンマーを次のフロンティアと位置づけ投資を推進しています。2019年7月にはミャンマーの未上場企業へ投資をするファンドの設立を発表しています。

 

ベンチャーキャピタル市場のトレンド

2018年はSaas分野が特に注目を浴びた年となりましたが、毎年そのトレンドは変わっていきます。ここからは今後のトレンドを占う上で注目すべき分野について解説していきます。

 

AI

AIとはArtificial Intelligenceの略称で「人工知能」とも言われます。2045年には「シンギュラリティ」と言われる、人工知能が人間の知能を追い越す現象が起こると言われています。その他、ガンの治療薬や未来における食糧不足、資源不足の解決策をAIに導き出させるといった試みもされています。2016年前後にはAI系のファンドの組成も多くあり投資の活況が伺えましたが、その後、AIへの投資は下火になっています。更なる技術の進歩もあり、再び脚光を浴びてくる分野であると言われています。

 

Vtuber

Vtuberとは、Virtual YouTuberの略称で、YouTubeに登場するモーションキャプチャー技術で作成した3Dバーチャルモデルのことを指します。また3Dバーチャルモデルのことをアバターとも言います。従来の投稿者本人がYouTubeに出演するわけではないので、不祥事や体調不良によるチャンネル閉鎖・人気の下落といったリスクが低く、企画単位で映像の修正や作成が可能である点が近年注目されている理由です。広告宣伝、アプリでの展開やVtuber自体のマネジメントなど、事業は多岐に渡ると言われています。

 

FinTech

FinTechは、金融業界とIT業界の融合だと言われておりますが、FinTech自体が指す意味が広義にわたるのでいくつか例をご紹介します。まずは直近消費増税で脚光を浴び始めたスマートペイがその一つです。いわゆる現金や銀行での手続きを不要とする電子決済のことです。ビットコイン等が有名な仮想通貨もFinTechの1つです。ブロックチェーン技術を活用し、電子情報処理で受け渡しができるものを仮想通貨といいます。その送金スピードや手間の少なさからその可能性について注目が集まっていますが、関連する事業も同時に注目されています。

 

ブロックチェーン

ブロックチェーンは、台帳を電子化したものと言われており、今までの決済記録の全てを記録しているものです。特に仮想通貨の台頭に合わせて世界的に注目されてきた技術であり、ビットコインが誕生した2009年からの取引は全て記録されています。世界的な送金コストの低下やデータの改ざんが不可能になるため導入企業も多く、今後の金融業界の技術発展に大きく寄与していくものであると考えられています。また、金融業界だけでなく選挙の際の投票結果の集計等その情報の正確性を図る上でも活用されています。

 

シェアリングエコノミー

シェアリングエコノミーは、人・物・場所・乗り物・お金など、個人が所有する活用可能な資産をインターネットを介して共有する産業そのものを指します。シェアハウスやカーシェアリング等が代表的で、企業での導入事例も多数存在します。貸し手側としては活用できていない資産を有効活用して収入源とすることもでき、借り手側は余計なコストを削減して希望する時間や場所のみを活用することができます。近年の「モノを持たない風潮」がシェアリングエコノミー産業の成長を助長し、今後も大きな産業になっていくと予想され注目されています。

 

SaaS

SaaSは、今後もトレンドとして引き続き注目されるであろう分野となります。クラウドコンピューターの一つで、「SaaS」「PaaS」「IaaS」の3つの分野に分かれます。この中でもSaaS(Software as a Serviceの略)は、クラウドで提供されるソフトウェアそのものを指します。具体例としてはGoogleのG Suite(GmailやGoogleカレンダー、文書作成や表計算、ハングアウトを利用したビデオ会議、ドキュメントファイルの共有など)があります。このクラウド分野は、Google以外にもAmazonやMicrosoftなどが市場シェアを獲得しており、今後もクラウド事業の成長に合わせてSaaS自体の需要も飛躍的に伸びていくと考えられ注目を浴びています。

 

D2C

D2Cは、Director to Consumerの略称で、メーカーが直に顧客と売買取引をする形態のことを指します。これは直近台頭してきたEC(インターネット通販)の影響が大きく、それにより製造から販売までを一貫して行う企業が増えてきています。実店舗で商品に触れてもらい、ECで購入するという流れも増えてきており、サプライチェーンのシステムが変わってきています。

 

ベンチャーキャピタルの投資基準

ここまでベンチャーキャピタルといわれる企業の概要や注目トレンドについてご紹介してきました。では、実際に投資を決定する際の基準はどのようなものがあるのでしょうか。特に注目される部分を解説していきます。

 

経営陣の構成や人間性

投資対象となる企業の経営陣の構成や経営者をはじめ、その事業分野において勝つために必要な人材を有しているかが重視されます。特に経営者の考え方が、ベンチャーキャピタルの考え方とマッチしているのかは、出資を受ける上で重要なポイントです。

そのため、このベンチャー企業が何をしたいのか、なぜ自分たちがやりたいのかを明確にし、伝える必要があります。それをどのように行うのかは、ベンチャーキャピタルと協力して策定できますが、こうした芯の部分は経営陣の考え方が反映されますので、ベンチャーキャピタルとの相性が見えるところです。

また、たとえ会社や経営陣に実績がなかったとしても、これまでに素晴らしい経験をしてきており、人間性としても安心してパートナーとなれると判断してもらえれば、ベンチャーキャピタルに投資をしてもらえる可能性が高まります。

 

市場の将来性

その事業分野の市場が大きいのか、または伸びる市場なのかの将来性を重視します。ベンチャー企業の場合、いかに周りの企業よりも早く成長できるかよりも、市場そのものがいかに大きく成長して、その波に乗ることができるかが、成長性及び最終的な規模に大きく影響します。つまり、現在わかっている範囲の規模よりも、今後の成長性が大きければ大きいほど出資を決定しやすいということです。

 

どのように競合に勝つのかの競争環境

ベンチャー企業の場合は、大企業に比べて資金力が乏しいので、その市場内でどのように他社に勝っていくかよりも、その市場が、どれくらい勝ちやすい市場であるのかの競争環境が重要となります。類似の製品を提供する企業はもちろんのこと、ターゲットが一致する異業種についても競合性を考える必要があります。

 

VC(ベンチャーキャピタル)にとってどれだけ利益が得られるのか

出資をした結果、どれくらいのリターン(利益)が得られるのかを予測します。今まで解説してきた通り、現在の企業の価値ではなく潜在的な成長性を一番に重視して出資を行います。その成長性に対する不確実性は、どの程度なのか等の条件をクリアにしていくことでベンチャーキャピタル側の懸念を減らしていきます。

 

VC(ベンチャーキャピタル)に頼るべき時期は成長ステージのどの段階かを知ろう

ベンチャーキャピタルが注目するポイントや出資を受ける際に重要な点について解説してきましたが、最後にどのタイミングで資金調達を検等するべきなのかについて解説していきます。

 

多くのベンチャーキャピタルと会おう

まずは、多くのベンチャーキャピタルと会うことが重要です。実際の出資のプロセスや出資をする際に重視するポイント等、今後出資を受けるためにも多くのベンチャーキャピタルから情報を収集して自社の経営に反映させていくことが必要です。

 

自社が今成長のどの段階かを冷静に判断しよう

自社が現在どの段階にいて、市場のどの位置にいるのかを冷静に分析しましょう。ベンチャー企業は、「シード期」「アーリー期」「ミドル期」「レイタ―期」の4つの成長ステージに分けられます。事業規模や成長の状況に応じて必要な助けが変わってくるため、自社の立ち位置と課題を認識するのが成長の第一歩です。

    

自社の成長ステージに合わせてベンチャーキャピタルを選定しよう

自社の成長ステージが判断できたら、そのステージに合わせて出資を受けるベンチャーキャピタルを選定しましょう。一概にベンチャーキャピタルと言っても出資をする対象はそれぞれ違います。初期のベンチャー企業に出資をするベンチャーキャピタルもあれば、ある程度市場でのシェアを獲得した企業に出資をするベンチャーキャピタルもありますので、自社に適したベンチャーキャピタルを選ぶようにしましょう。

    

出資条件を確認しよう

最後に出資条件を確認しましょう。自社が出資を受けるに相当する状態なのかどうかを判断してしっかりと準備をすることが重要です。また、自社がどれくらい出資を必要としているのか、今の段階でいくらあれば何ができるのか、投資に対してどのタイミングでリターンを出せるのか、経営者自身が事業計画を出し、ベンチャーキャピタルに伝える必要があります。ベンチャーキャピタルは投資のプロです。ごまかしは通用しませんが、経営者が見えていない観点や視点でアドバイスをくれることもありますので、自社の事業やビジネスモデルを持って、相談する所から始めてみましょう。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。本記事で紹介した投資額が多いベンチャーキャピタルは、国内外でも有数のベンチャーキャピタルです。まだ世の中に出ていない革新的なビジネスモデルに将来的な価値を見出だして投資支援をしているベンチャーキャピタルは国内外に多く存在しており、国内全体のスタートアップ企業への投資額は現在進行形で増え続けているという状況です。

大手のベンチャーキャピタルや、ベンチャーキャピタルの特徴や出資基準は、資金調達を成功させるために必ず知っておくべき内容ですので、スタートアップの経営者、これから事業を立ち上げようと考えている方は、本記事をきっかけに理解を深めていただければ幸いです。

 

 

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